PCR検査と抗原検査の違いって何?
更新日:2022年3月18日
そんな中で聞いたことがあっても、聞きなれないこともありどうもわかりにくいコロナの検査。中でも代表的なPCR検査と抗原検査の違いについて調べてみました。
目次
抗原検査とは?
早期診断に適し、ウイルスの抗体を用いてウイルスが持つ「タンパク質」などの抗原を検出する検査方法になります。抗原が検出されればそれはすなわちウイルスに感染していると言えるわけですね。特別な施設や機材などを必要としないため、感染の可能性がある集団などに対して行うスクリーニング検査などにも向いています。
弱点としては、無症状者からの検出が難しいところです。なので無症状者からでもウイルスを検出できるPCR検査が基本的には推奨されています。ただそのような弱点はありますが、少ない時間で結果が出せ、症状のある人に対しては高確率で結果が得られる検出方法になります。
またとくに特別な検査機器や施設が必須でないため、速やかに判断が必要な場合等に用いられます。ちなみにインフルエンザの検査をするときはこの抗原検査を行うことが多いです。
抗原検査には主に二種類の検査方法があります。一つは唾液を採取する方法で、もう一つはスワブ(長い綿棒みたいなものです)を使って鼻や喉の粘膜を採取する方法です。 特別な施設を必要としないため、基本的には医療機関で行う検査になりますが、市販されている検査キットで検査することも可能です。
検体に含まれる抗原を検査キットの抗体が捕まえてキット上に線として現れれば陽性と判断します。
所要時間も10~15分程度と短く、陽性・陰性の判定結果がすぐにわかるものになっています。
検査キットでセルフチェックする場合の注意点としては、
・抗原検査の性格上、無症状の方への使用は基本的に推奨されていません。
・既に体調不良等の症状を感じる人自身が購入のために薬局に行くことは、感染対策上の観点から避けて頂き、そのような場合は医療機関を受診するようお願いいたします。
・風邪の症状があってもウイルス量が少ない場合、感染していても陰性となる場合があるため、仮に陰性であったとしても注意するようにしてください。
検査キットで陽性の判定がでたときは、すみやかに医療機関を受診するようにしてくだい。
PCR検査とは?
PCR検査とは、ポリメラーゼ連鎖反応法(Polymerase Chain Reaction)の略で、特に抗原検査では検出の難しい無症状の場合に威力を発揮する検査方法です。採取したウイルスの遺伝子を増幅させて検出する検査方法になります。
ウイルスの遺伝子はDNA、RNAという物質で構成されていますが、新型コロナウイルスはRNAウイルスなのでRNAからDNAを合成してPCRを行うRT-PCR法という方法で検出します。
鼻咽頭粘膜を拭ったり唾液などを採取するなどして検体を採取し、試薬を加えて専用の装置を使って検査を行います。この方法では、仮に微量なウイルスであっても遺伝子を膨大な数に増幅することで検出することが可能になっています。またこの検査では、発症する数日前より検出可能とされており、主に体内にウイルスが検査時点で存在するかを調べるときに用いられます。
弱点としては、壊れたウイルスの遺伝子を検出する可能性もあり、実際にそのウイルスが感染性があるかどうかまでは区別することはできない点です。
また結果がでるまでには、専用の装置を使う必要があるため検査機関への搬送時間などを考慮すると、一般的には採取した日の翌日か翌々日までかかることです。また検査にはある程度大掛かりな装置が必要になるため、医療機関での検査が必要になります。
精度は比較的高いとされています。
まとめ
PCR検査 抗原検査
検査対象 ウイルス遺伝子 ウイルスたんぱく質
検査場所 医療機関 医療機関、検査キット(自宅や薬局など)
所要時間 翌日、翌々日 10~15分程度
PCR検査も抗原検査もそれぞれ特徴があり、シチュエーションによって使い分けることが大事になってきます。
ちなみに、弊社運営の全ての薬局でPCR、抗原検査キット販売を行っております。
風邪のような軽度の症状を自覚した際にも、それがコロナウイルスによるものであるかどうかを把握し、適切な行動につなげていくために弊社をご活用ください。
またPCR検査も弊社提携医療機関で受けることができますので、ご用命の際にはお気軽にお声がけくださいね。