プラセンタについて
プラセンタはここ数年健康食品の中でも目立つ商品になっています。化粧品だけでなく健康食品にも使われており、プラセンタを配合したサプリメントや美容ドリンクが続々と登場しています。ネットなどでもさかんにメディアで「美肌」や「アンチエイジング」などに効果があると広く宣伝されています。
ただ体に良い働きのあるとされているプラセンタですが、メリットばかりが注目されがちで、デメリットについても理解する必要があります。今回は、プラセンタについてのお話です。
目次
「プラセンタ」って、何?
プラセンタとは、哺乳動物の胎盤のことです。
胎盤は、妊娠期に形成される臓器で、赤ちゃんの老廃物を母体に戻したり、赤ちゃんに母体から酸素や栄養素を届けたりといった胎児の生命を維持し、成長を促す働きを担っています。そのため、プラセンタには多くの栄養成分(各種ビタミン、10数種のアミノ酸、ミネラル、酵素など)が含まれ、体や肌に良い効果をもたらすと期待できるのです。
プラセンタの効果
プラセンタには多くの栄養成分が含まれていますが、これらの栄養成分は化学的に作られたれたものではなく、生物から生成されているのが特徴です。
プラセンタには、ビタミン・たんぱく質・糖質・脂質・ミネラルなど美肌の素になる栄養素がたくさん含まれています。
古代中国においては、不老長寿の漢方薬として使われていたというくらいです。
抗酸化作用によるアンチエイジングケアにも威力を発揮します。紫外線を浴びるなどしてしまい活性酸素が発生すると、メラニンの生成を促し、それはシミやシワの原因となります。また活性酸素が肌を攻撃することで、肌の老化を進めることにもなります。しかし、プラセンタには活性酸素を除去する効果があり、抗酸化作用が期待できます。肌のターンオーバーを促進してメラニンの排出をすることで、今あるシミにも効果が期待できるのです。
保湿の効果もあります。アミノ酸や成長因子の働きによる保湿成分により肌角質の水分を保つことで、保湿力アップにもつながります。これにより乾燥によるシワや乾燥肌の改善が期待できます。
また線維芽細胞という、コラーゲンやヒアルロン酸などを作り出す細胞があり、この細胞は美肌にとってとても重要な細胞なのですが、プラセンタには、その線維芽細胞の増殖を促す効果もあります。
健康面では、疲労回復、自律神経を整える、肝機能の強化等といった効果が期待できます。
・アンチエイジングケア
・シミ対策
・美白効果
・保湿
・維芽細胞の増殖
・疲労回復、自律神経を整える、肝機能の強化等といった効果
プラセンタの安全性と問題点
プラセンタの成分は、動物の胎盤から抽出されます。 国内で流通している内服薬やサプリメント、化粧品の原料となるプラセンタは、豚や馬など動物の胎盤を原料としています。 製造工程では、滅菌処理が行われるなどして十分な安全管理が行われています。
ただ、注意点があり、日本赤十字社のサイトによれば、「ヒト由来プラセンタ製剤を注射された方からは、安全性が確認されるまで当分の間は献血をご遠慮いただいています」とあり、献血ができなくなります。
なお、献血ができなくなるのは、プラセンタの注射をした場合のみで、サプリメントや美容ドリンクでの摂取の場合は、献血への影響はありません。
また、比較的副作用が少ないと言われておりますが、アレルギー反応が起こるケースもあります。アレルギー症状がある方は、医療機関でプラセンタに対してアレルギーがないか調べた上で使用するようにしてください。
まとめ
昔は注射剤のイメージが強かったプラセンタですが、今は飲むことができるプラセンタが多くなっており、手軽に服薬できるようになりました。
一方プラセンタには様々な製品が流通しているので、有効性や安全性についても疑わしいものも中にはあるようですので注意が必要です。
古くから美容・健康で活用されてきたプラセンタ。私たちも、この自然由来の素材を上手に活用していきたいですね。